ソフトバンクで約14万件の個人情報漏えいの恐れ 業務委託先企業で「不適切な取り扱い」の可能性
ソフトバンクは、同社の業務委託先からソフトバンクとY!mobileを契約する個人の情報が流出した可能性があると発表。約14万件に及ぶ可能性があり、情報の種類は、氏名、住所、電話番号など。
ソフトバンクは、6月11日に同社の業務委託先であるUFジャパンからソフトバンクとY!mobileを契約する個人の情報が流出した可能性があると発表した。
流出した個人情報の件数は調査中だが、現在判明している限りで約14万件の可能性がある。情報の種類は氏名、住所、電話番号などで、クレジットカード情報や口座情報、マイナンバーカードに関する情報などは含まれていない。また、流出した可能性がある情報を用いた被害などの事実は現時点で確認されていないという。
同社は6月3日に監督官庁と関係機関へ報告し、警察への相談を進めている。同社の調査過程でUFジャパンが同社の許諾なしに協力会社と契約していたことと、UFジャパンが同社との契約上のルールに反した情報の取り扱いをしていたことが判明している。
具体的には、3月下旬に社外の第三者から、同社ユーザーの個人情報に関してUFジャパンの事業所内で不適切な取り扱いがされている可能性と、他社の通信事業者のサービス勧誘に利用している可能性があると申告。UFジャパンの協力会社を退職したA氏が、2024年12月にUFジャパンの事業所に不正に立ち入り個人情報を持ち出している可能性があると判明した。
この他、従業員B氏が同社ユーザーの個人情報を含むファイルをクラウドサービスにアップロードし、同社の業務に携わっていない3人がその内容を閲覧できる状態になっていたことも判明。業務委託先に対して設定したセキュリティールールが順守されておらず、セキュリティー監査に対して虚偽の報告を行っていたことも判明した。
これに伴い、同社はUFジャパンに対して委託してきた当該業務を5月20日に停止し、6月9日付で当該業務の業務委託契約を解除。本事案に関する専用の問い合わせ窓口(0800-111-6636/10時〜19時)を設け、情報を取り扱う環境の見直しと緊急監査を進めるとしている。
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