東京都主催の女子中高生向けオフィスツアーが3月26日、品川区のセガサミーグループ本社で開催された。STEM(科学、技術、工学、数学)分野での女性活躍推進事業の一環で、中高生約50人が参加。社長の講話や職場の見学のほか、プリントシール機の開発を担当する女性社員らが仕事の楽しさや苦労を伝えた。
里見治紀(はるき)社長は講話で、「経営をしていると、グッドニュースよりも圧倒的にバッドニュースが多い。その中から少しでもいいものを見つけて成長させていこうとしている」と話した。「成功には、やり切る力と立ち直る力が大事だ」とし、これまでの採用面接で入社希望者に「挫折した経験」を聴き、そこからどのように立ち直ってきたかを話してもらって採用の判断材料にしていたと打ち明けた。
1995年にゲームセンターに導入され、プリントシール機市場を切り拓いた「プリント倶楽部(プリクラ)」はセガの登録商標。新製品「GIMMI(ギミ)」の開発に携わった宮中沙羅さんも講話を行った。自らの経験としてデザインや英語、宗教学を学んだことを振り返り、「自分が中高生のときに必死でやったこと、夢中になっていたことが今の仕事や生活に直結している」と強調した。GIMMIに好きなタイミングでシャッターを切ることができるなどの新機能を付与し、使いやすくする工夫をしたことを説明した。
このほか、宮中さんらが中高生からの質問を受け付け、仕事のやりがいや苦労について話す座談会や、社員食堂など会社の施設を見て回るツアー、ゲームに登場する男性アイドルの映像との人工知能(AI)を使った会話、GIMMIの体験が行われた。
中学1年の大矢菜月さんと井上心陽さんは、セガがスマートフォン向けに提供しているゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat.初音ミク」が好きで同社に関心を持ち、参加したという。大矢さんは「オフィスが広くてきれい。自由な感じがして良かった」。井上さんは「通勤は満員電車というイメージで嫌だったけど、座談会でそうでもないと教えてくれたのが心に残った」と話した。
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